本記事の経緯
本記事はロコンド(3558)の2021年2月期決算を受け、2020/10/18に公開した記事になります。
初稿では業績結果から株価が上昇する見立てを行いましたが、思うようなパフォーマンスにならず、自分の考慮が足りていないことが分かりました。
そのため、失敗談として業績をどのようにみて投資判断をしたかと何の考慮が足りなかったかを追記する形でリライトさせていただきました。
具体的な銘柄での解説になるため、イメージはつけやすいかと思います!
もし、なんとなく企業の業績が良いから株を買ったが損してしまった方がいらっしゃいましたら、ぜひ読んでいただければと思います。
投資に失敗はつきもの!自分の失敗がみなさんの対策につながると信じております!
- 株価の上昇・下降は業績だけでなく割安度(バリュエーション)の観点も非常に重要
- 業績が良くても高い株は買うな!
- 割安度はPERで図ることが多いが、利益の出ていない企業ではPSRで図ろう
【最新業績予想】ロコンドの株価は3ヶ月で上昇する見立て(2020/10/18公開内容)
本日のコラムはロコンド(3558)の決算結果を踏まえて直近3ヶ月の株価をが上昇するかを考察したいなと思います!(自分は本記事公開の時点でホルダーです!)
結論を先に言うと3ヶ月後の株価は決算前より上がると予想しています!!
- 2021年2月期第2四半期のロコンド決算結果と今後の株価動向について
2021年2月期第2四半期のロコンド決算結果について
今回、ロコンドはサプライズは無かったものの良い決算を出したかなと思います。

前回の決算が非常によかっただけに無事通過という感じですが、通期の予想は据置で進捗率も例年と変わらなかったです。
特に良いなと思ったのが、以下の資料です。


ECサイトにおいて、広告費を削減しても集客ができるということは安定的に利益が今後も確保できると思います。
ただ、Youtubeの成功というのがヒカルさんによる効果なので、強い影響力を持つYoutuberとのタイアップがまた実現できるか。
また、そのYoutuberのチャンネル登録者がロコンドのターゲティングとマッチしているのか。という点は気になります。
要は今回の広告費削減が単発的な話なのか、長期的に見込めるのかが鍵になるかと思います。
ロコンドは今回のノウハウを使ってそういったタイアップを企画しているとのことです。

ベンチマーク(比較対象)として良いかはもう少し考慮が必要かもしれませんが、ZOZOと比較をしてみます。
項目 | ロコンド(3558) | ZOZO(3092) |
---|---|---|
時価総額 | 295億円 | 9,583億円 |
売上高 | 10,000百万円 | 143,700百万円 |
売上高成長率 | 16.6% | 14.5% |
営業利益 | 1,500百万円 | 39,500百万円 |
こうしてみるとなんだかんだZOZOはすごいですね。
ロコンドに比べて14倍程度の売上規模ですが、成長率は遜色ないです。利益率もZOZOに軍配が上がります。
ただ、一応ZOZOと同程度の売上成長率なので、PSR(時価総額÷売上高)が2倍ほどZOZOが高いのは差がありすぎるかなという印象です。
ここでお話しした、良い決算の定義ですが、以下記事にまとめているので合わせてご確認ください。
ロコンドの今後の株価について
この決算を見て、悪く無いなと思ったのですが反応としてはネガティブでなんと、24%も下落してしまいました。。(ホルダーだったので辛い)
ただ、やはりそんな売り込まれるほどのインパクトではないよなと思い、買い増し目線で考えています。
問題は買いタイミングですが…これは非常に悩ましく、まだまだ売られてしまうのでは無いかという不安しかないです。
なぜかと言うと信用倍率(信用買い数÷信用売り数)が808だからです。(信用買いが多いので売り圧力が強い)
また、チャートとしては、2,500円あたりが一つの抵抗線になるかなあと思います。

もし、今から入ることを検討している方がいれば2,500円を割り込むか今の時点で横横になるかを見極めて、出来高を伴って陽線となったら入ってもいいかもしれません。
11月から株価が上昇していき、3ヶ月後には9月につけた高値を更新する…といったストーリーを想像しています!
株価の割安を見るために意識すべき2つの要素
株価=EPS×PERという話です。
以下のツイートがあり、まさに今回の自分の判断だなと思ったので共有します。
株価を決める要素はEPS(1株あたりの利益)とPER(時価総額に対する利益)という当たり前の話ですが、EPSは業績を表し、PERは株価のバリュエーション許容度なんだと理解しました。
PERに関して、例えばコロナ禍でオンライン診療を主軸とする事業を行っている企業があった場合、その銘柄は人気化します。なぜなら、コロナというイベントでゲームチェンジが発生し今後の業績が伸びることが容易に想像できるためです。
そうすると業績はさておき、株価は上がっていき、元々PER20倍だった銘柄が40倍(株価が2倍)になってもおかしくはないのです。
ロコンドの決算発表の話に戻りますが、自分が見ていたのは、主に企業の業績とチャートでした。
チャートはトレンドなので半分PERに近い概念ですね。
ロコンドのチャートの画像を冷静に見ると50日平均線も割り込みチャートとしても悪いように見えますが、当時の自分は業績が特段問題無いと考えたので、軽視してしまったのです。
さらにバリュエーションについて振り返りをします。本来バリュエーションを図る指標はPER(時価総額÷当期利益)が多いのですが、ロコンドのような直近まで赤字であった企業はPERで表せないため、近い指標としてPSR(時価総額÷売上)で評価します。
- 2021年2月期半期決算:PSR2.95倍
- 2020年2月期半期決算:PSR1.17倍
ということで1年前より2倍以上のバリュエーションがロコンドにつけられていたことになります。
これはコロナ禍で人々が街で買い物をせず、ECサイトで買い物をすることが多くなり、EC運営する会社はかなりの追い風となっていたためです。
つまり、環境の変化で業績以上の”期待”が株価として表れていた形ですね!
この期待値から比べると業績は超絶良いではなく、良い程度だったので株価は下がりっぱなしとなりました。
以下がロコンドの2021/1/15時点のチャートです。

そして、2021/1/14に第3四半期決算が発表となりました。
結果としては売上・営業利益ともに予想と変わらずで進捗率も75%で計画通りのようでした。PSRは2.56倍となりました。この決算発表後は無風で恐らく横横になるのではないかと思います。
しかし、今後ワクチンが全世界で配られ始めると1年前と同じ1倍台のPSRまでバリュエーションが変わってきてもおかしくないことからロコンドへの投資は現在は避けるべきと考えられます。
このように業績だけで株価の上昇・下降を判断するのではなく、バリュエーションが適正かという観点を持って今後はトレードすることとします!
- 株価の上昇・下降は業績だけでなく割安度(バリュエーション)の観点も非常に重要
- 業績が良くても高い株は買うな!
- 割安度はPERで図ることが多いが、利益の出ていない企業ではPSRで図ろう
コメント