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今回のご紹介はかなりギャンブル性が高いため、参考にされる場合にはご自分でもよく調査の上、投資判断をしてください!
- 出前館は配達代行事業に事業拡大したことにより急速な事業成長をしている
- 配達代行事業に参画することから多額の初期投資を行うことで大赤字としているが、売上が計画通り成長すれば特段心配はしていない
- 第2四半期の売上進捗率が45%台を超えるか切るかで投資戦略は大きく変わるが、現時点で投資するのは避けたほうが良いと思われる
- 売上進捗率が45%を超える場合、想定株価は4,900円程度と考えており記事作成時点では65%程度のアップサイドを想定する
どーも!タカナビです。
本記事は出前館(2484)の紹介をしたいと思います。
ご存知の方が多いと思いますが、出前館はウェブやアプリ上で加盟店(ドミノ・ピザ等)の商品を注文できるサービスです。コロナ禍で外出制限されたことから追い風となり事業の転換期がきています。
- 出前館に投資するか検討されている方
- 銘柄分析を参考にされたい方
※投資判断は自己責任でお願いします。
出前館の会社概要
サービス内容
出前館が提供するウェブサイトやアプリを見るとマックやドミノ・ピザといったお店の商品が並んでおり、そこで注文を行うと自宅まで配達してもらえます。
家で仕事をする人が増えたり外出して食事をするほどの時間がない場合、指定の場所まで食事を届けてくれるというサービスは現代のトレンドに沿ったサービスと言えそうですね!
ダウンタウンの浜ちゃんがテレビCMをしており、同業界の中でも認知度は抜群かもしれません!
さらに浜ちゃんを起用したことでバラエティにもちょくちょく出前館というワードでいじりネタも出ていて、CMの投資以上に広告が波及されているように思えます。(ガキ使とかでもネタにされてましたねえ笑)
その他、通信販売事業も行っているようですが、ほとんどの収益がこの出前館のサービス(出前館事業)から成り立っています。

創業ストーリー
創業は1999年、事業家である花蜜伸行氏が立ち上げのようですが、出前館で有名な方といえば2002年に代表取締役社長に就任した中村利江氏です。
中村利江氏はリクル−ト出身で就任後にモバイル出前館をオープンしたりと事業を牽引していき、とてもパワフルな事業家といった感じです。
学生時代から事業を作ったりとかなり精力的な方のようで、2020年に社長は退任して会長となりましたがこれからの若者事業家に投資・支援をしていきたいといきごんでいるようです。
2020年に社長に就任した藤井英雄氏ですが、これはLINEと出前館が資本提携したことからLINEが大株主となりその流れでLINEのO2OカンパニーCEOであった藤井氏が就任したものと思われます。(よく知らない)
ビジネスモデル
本記事では出前館事業のみを扱います。(その他の事業の占める割合は極小なので)
出前館事業では大きく以下の3つで収益を上げています。
- 出前館サービス利用料:商品代金の10%
- 配達代行手数料:商品代金の25%
- 決済手数料:注文金額の3%以下
ドミノ・ピザなどの加盟店にとって、出前館のウェブサイトに出店するだけであれば一番上の10%のみ。さらに配達まで出前館におまかせする場合、追加で25%(合計で35%)かかるということです。
イメージを出前館のサイトより引用します。


以前は前者のサービス利用料によるビジネスしかありませんでしたが、配達代行サービスの領域にリーチすることで事業の拡大を目指しています。配達代行は配達網や配達スタッフを抱える(あるいは提携パートナー探し)必要があるため、とにかく初期投資コストがかかりますが、元からあったフードデリバリーの需要とコロナの追い風で大きく舵取りをしたものと考えられます。
市場環境
市場規模
市場規模は以下の通り。シェアードリサーチから引用しています。
- 食品宅配市場(出前だけでなくネットスーパーのような食材配達も含む):2.1兆円
※ 増加傾向で2023年には:2.4兆円の予想 - 出前市場規模:408,400百万円
- 直販:36%
- 主要出前7サービス:44%
この中にUberEats、出前館、ごちクル、dデリバリー、楽天デリバリー、ファインダイン、LINEデリマが含まれます。出前館は上記、市場規模と今期の売上みると2.5%程度。Lineデリマは上位3つには入っているよう。シェアの順位は以下のようで、UberEatsは間違いなく入っていそう。- 第一位:10%
- 第二位:9%
- 第三位:8%
競合
競合はUberEatsが筆頭でしょう。
UberEatsは初期から配達代行事業を行っていたため高収益で、出前館は後発となるためどこまで追いつけるかという点は注目ですね。
ちなみにUberEats Japanの2020/2Q実績でYoY400%らしいです。えぐ。

KPI
KPIは企業が重視している定量的な数値データです。
(詳しくはぐぐっていただけるとmm)
決算資料に記載されているKPIは以下の画像でした。

- アクティブユーザー数:利用してくれるユーザーが増えれば売上が伸びる
- 加盟店舗数:魅力的な店舗が増えればアクティブユーザーが増える
- 年間オーダー数:オーダー数が増えれば売上が伸びる
直接的な指標としては年間オーダー数あたりですね。恐らくですが、注文単価は出前館側でコントロールすることが難しい結果論的な数値なので、基本的にはオーダー数の指標を追っているものと思われます。
オーダー数はユーザー数やリピート率によって増えていくものなので内部的にはそういったKPIを追っているのでしょう。
手数料ビジネスなので以下も注目してみます。
- GMV(総流通額):出前館経由でオーダーされた年間の総流通額が増えれば売上が伸びる
- 年間オーダー数:出前館KPIと同様
- 平均注文単価:1オーダーあたりの単価が上がれば売上が伸びる
- テイクレート(売上÷GMV):GMVに対し、収益の割合が増えれば効率が良い
以下の通り、表にまとめてみました。

注文単価は一人暮らしやファミリーといった単価の低い客層を取り込むことから減ることを予想しています。テイクレートを見ると会社予想的には大幅な上昇をしているため、収益化に向けて動き出していると予想しています。
成長ストーリー・リスク
成長ストーリーとリスクはポイントに絞って書き出します。
- 先行者メリットの大きいビジネスで現在はブランド認知度をCMで獲得できている。認知度・加盟店の獲得がうまくいくと大化けする可能性がある
- LINEとの資本提携により、資本が潤沢かつLINE導線によるシナジーが生まれやすい→GMVに寄与
- コロナの恐怖が去った後の継続的な成長できるかが懸念
- 最大の競合であるUberEatsに勝つ筋が見えるかが懸念
財務数値
財務状況です。
有価証券報告書から取ってきたデータです。
(百万円) | 2018 | 2019 | 2020 | 2021(会社予想) |
---|---|---|---|---|
売上高 | 5,431 | 6,666 | 10,306 | 28,000 |
YoY | 122.74% | 154.61% | 271.69% | |
売上原価 | 2,020 | 2,470 | 3024 | |
売上総利益 | 3,411 | 4,196 | 7,282 | -13,000 |
売上総利益率 | 62.81% | 62.95% | 70.66% | -46.43% |
販売費及び一般管理費 | 2,573 | 4,236 | 9,906 | |
営業利益 | 838 | -40 | -2,624 | -13,000 |
営業利益率 | 15.43% | -0.60% | -25.46% | -46.43% |
経常利益 | 849 | -7 | -2,920 | -13,000 |
経常利益率 | 15.63% | -0.11% | -28.33% | -46.43% |
当期純利益 | 559 | -103 | -4,112 | -13,000 |
純利益率 | 10.29% | -1.55% | -39.90% | -46.43% |
まず注目は売上高ですね。約2.7倍の成長を予想しています。もしこれが達成するとシェアが約27%になるのですが・・・圧倒的地位を確保することができます。
一方、営業利益が-13,000百万円と大幅な赤字です。これは配達代行サービスを持続的に行うための初期投資となっており、この事業が起動にのると利益が出せる事業構造になっていくものと思われます!

売上高をグラフ化しただけですが、ぐんぐん成長してますね!
バリュエーション(適正株価の考察)
現在の株価が適正かについて、PSRの指標で考察します。以下の画像は決算毎の株価・売上・営業利益・PSR推移です。

出前館は配達代行事業をする前までは黒字だったのですが、赤字になったタイミングでバリュエーションが変わったと思います。
2018年はPSRでいうと15〜25倍あたりですが、2019年は一転、5〜10倍程度ですね。
このことから、記事を書いている現在の株価である2,961円の場合、PSRは9倍で適正に近いかもしれません。
しかし、2019年・2020年は売上高成長率が20%と50%程度であり、現在の予想は3倍に近いわけですからPSR9倍は安すぎます。これは恐らく第1四半期の決算の進捗率が15%程度で例年より低い水準にあるからだと思われます。
そのため、次回の第2四半期決算の結果が進捗率45%程度まで持ってこれたとき、株価は跳ね上がると思います・・・!
そのときの適正株価は想像も付きませんが、PSR15倍くらいは許されてもいいんではないでしょうか・・・(株価は4,913円)
株主

安定的に保有してくれそうな株主が多いのではないか・・・?株主情報はまだ勉強中です。。
未来FundというのはLINEとNAVERの関連会社が共同出資するFundだそう。
出前館の株価動向
チャートも確認してみます。

年末あたりまではぎりぎり右肩あがりのチャートを形成していましたが、現在は完全に下落のトレンドとなり今手を出すのはトレンド的には適切ではないと思います。
9/1につけた高値である2,809円は意識したいところですね・・・
バリュエーションと上記のトレンドから自分の考えとしては、3月予定の第2四半期決算を見届けてから購入するか決めたほうがよいと思います。
市況的にはコロナが冬に改めて猛威を奮っている関係から事業環境的には追い風となっている可能性が高く、通気計画の進捗を取り戻すどころか追い越している可能性も否めませんが・・・
もし、進捗率が振るわなかった場合はかなり苦しい未来が待っているでしょう。
- トレンドはかなり悪い状況
- 第2四半期決算で売上高の進捗率が40%台を出せるか
- (恐らく発表するであろう)年間アクティブユーザー数がYoYで1.7倍程度になっているか
繰り返しですが、今購入するのはあまり得策に思えません。
しかし、ポジティブな話もすると次回の第2四半期決算の結果で売上進捗率が45%程度まで持ってこれたとき、PSR15倍くらいは許され株価は4,913円あたりまで目指せるのではないでしょうか。
ということで、最後にまとめておきます。
- 出前館は配達代行事業に事業拡大したことにより急速な事業成長をしている
- 配達代行事業に参画することから多額の初期投資を行うことで大赤字としているが、売上が計画通り成長すれば特段心配はしていない
- 第2四半期の売上進捗率が45%台を超えるか切るかで投資戦略は大きく変わるが、現時点で投資するのは避けたほうが良いと思われる
- 売上進捗率が45%を超える場合、想定株価は4,900円程度と考えており記事作成時点では65%程度のアップサイドを想定する
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