【SBI証券IPO】i-Plug(4177)の分析

IPO

2021年3月に上場のi-Plug(4177)に関して、プライマリー(初値売り)とセカンダリー(初値買い)投資すべきかを検証する記事になります。

ただし、プライマリーについては様々なサイトで予測されておりますので、他サイトの予想をそのまま抜粋するにとどめ、メインはセカンダリーに妙味があるかに言及します。

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この記事の結論
  • i-Plugは学生と企業を結ぶマッチングプラットフォームを提供するビジネス(成果報酬型)
  • プライマリー目線では公募価格の2.5倍程度と予想されている
  • セカンダリー目線ではポジティブな点は特に無く見送ったほうが良い

どーも!タカナビです。

先に結論から申し上げると、今回取り上げるi-Plug(4177)はプライマリー投資としては魅力的。セカンダリー投資としては見送りするべきIPOとなりそうです。なぜそのような見解を持つかをお伝えできればと思います。

i-Plugの事業を一言で言うと、学生と企業を結ぶマッチングプラットフォームの提供になります。

就活のためのプロダクトとしてはリクルートのリクナビやマイナビ社のマイナビなどがありますね。正直レッドオーシャン(競合がひしめきあう市場優位性が取りにくい事業領域)かと思います。

この記事はこんな方にオススメです。
  • i-Plugへのプライマリー投資を検討されている方
  • i-Plugへのセカンダリー投資を検討されている方
  • 銘柄分析を参考にされたい方

※投資判断は自己責任でお願いします。

IPOの基本情報

IPO時の基礎データは以下の通りになります。
公開価格は仮条件の上限ということで評価が高いことが伺えます。

項目データ
想定価格2,470円
仮条件2,470円 ~ 2,620円
公募価格2,620円
公募株数270,000
売出株数241,600
公開株数(合計)511,600
オーバーアロットメント76,700
発行済株式数3,462,500
上場時発行済み株数3,732,500
想定ベースの時価総額9,219,275,000円
出展:目論見書から作成

i-Plug社の事業内容

事業内容

冒頭でご紹介した通り学生と企業を結ぶマッチングプラットフォームの提供が主な事業内容です。
プロダクト名は「OfferBox」と言います。
その他「eF-1G」という適性検査のサービスも提供しているようです。

目論見書から事業内容抜粋します。

出典:目論見書より抜粋

HR領域は寡占市場といっても過言では無いかと思います。ぐぐってみると100件を超えるサービスが出てきました。
参考:https://hrog.net/knowledge/map/83611/

このサイトにOfferBoxも紹介されているのですが、数あるHR領域のサービスの中でOfferBoxというサービスは「逆求人系サービス」にカテゴライズされています。

改めて事業内容を眺めると、確かに企業側が学生を検索する構図になっていますね。
自分が学生だった頃は、合同説明会や企業説明会にエントリーして企業側は来る学生を待つ形式が多かったですが、より双方のマッチング度を上げるためにこのようなサービスが生まれたのかなと思います。

企業側は紹介されている学生の詳細なパーソナルデータを参照することでより的確なリクルーティングが可能に、学生側は自分に興味の持ってくれる企業からオファーが来るため就活がしやすい、そんなところがHR領域の中で優位性を築く切り口だったのかなと感じました。

i-Plug社はこれをダイレクト・リクルーティングサービスと呼んでいますね。(一般用語かもしれません)

「逆求人系サービス」における競合はエン・ジャパンのサービスであるiroots、ベネッセHDとパーソルキャリアの合弁会社ベネッセi-キャリア社のdodaキャンパスあたりが上場企業なので大きそうです。

事業モデル

事業モデルは企業から学生を紹介することで報酬をもらう成果報酬型のようで、その中でも以下のような課金体系があります。

  • 成功報酬型:本選考の開始時期から学生の紹介を行い、1名採用につき38万円の成果報酬をもらう課金体系
  • 早期定額型:インターンシップ期間から学生の紹介を行い、採用予定人数に応じて単価をディスカウントする部分と追加採用分の成果報酬をもらう課金体系(例では3名で75万円、4名になると1名分は38万円請求となるようです)

成功報酬型で提案していき、早期定額型に切り替えさせるというのが企業の営業戦略になるのかと思います。

ここら辺の情報から企業の業績は類推できそうですね。

財務状況

事業内容の次は財務状況です。
以下の表は目論見書と会社発表の最新の業績予想からまとめています。

項目(単位:千円)201920202021(会社予想)
売上高1,348,9861,598,2912,115,000
売上成長率118.48%132.33%
売上原価287,426359,228
売上原価率21.31%22.48%
売上総利益1,061,5601,239,063
売上総利益率78.69%77.52%
販売費及び一般管理費969,2371,205,918
販売費及び一般管理費率71.85%75.45%
営業損益92,32333,145299,000
営業損益率6.84%2.07%14.14%

2021年3月期の売上高成長率予想は32%です。
前年は18%成長ですので加速していることが分かります。


ただし、気になる点が2点あります・・・

  • 進捗率が悪い点
    • 第3四半期までの決算が出ているのですが、売上の進捗率が68.5%で営業利益はわずか37.8%
    • 早期定額型のビジネスを伸ばしたいはずだだが、昨年対比でみると減速している(成功報酬型は大幅増)

正直次回決算はかなり危険なのでは無いかなと思っています。

需給情報

IPOで株式がどの程度発行されるのか(新規発行株式)
IPOでは元々発行している株式がどの程度売り出されるか?(売出株式)

といった情報をおさえることが非常に重要です。
なぜなら、たくさんの株式が公募・売出されると、IPOで株式を割当てられた人達による売り圧力が存在することになるためです。

市場に出回る株式が多ければ多いほど上場後の初値は下がることになります。
逆に言うとセカンダリーを狙う人にとってはこういった銘柄を狙うことになります。

募集要項

それでは冒頭に記載した募集要項を再掲します。

項目データ
想定価格2,470円
公募価格2,620円
公募株数270,000
売出株数241,600
公開株数(合計)511,600
オーバーアロットメント76,700
上場時発行済み株数3,732,500
想定ベースの時価総額9,219,275,000円
オファリング・レシオ(OA除く)13.71%
出展:目論見書から作成
  • オファリング・レシオが10%付近は低い割合かと思います。
  • そのため、初値は暴騰する可能性が高いですね。
  • プライマリー目線はポジティブ、セカンダリー目線はネガティブです。

株主構成

募集要項は上場直後の売り圧力を表しますが、株主構成では上場後一定期間たったあとの売り圧力を計るために重要な情報となります。

ストックオプション分の株式を除くと株主構成は以下になります。

株主名簿発行済株式数ロックアップ
山田390,000180日
中野2,310,000180日
田中210,000180日
直木90,000180日
ニッセイ・キャピタル8号300,00090日1.5倍
おおさか社会解決62,50090日1.5倍
りそなキャピタル37,50090日1.5倍
シタシオンストラテジック37,500180日
グロービス経営大学25,00090日1.5倍
出典:目論見書より
  • VCは株価1.5倍で売ることができるので10%に近い売り圧力がかかりそうですね。
  • そのため、プライマリー目線・セカンダリー目線ともにネガティブです

株価の目安(バリュエーション)

i-Plugの比較は難しいですね。。一応エン・ジャパン(4849)と比較してみます。
エン・ジャパンの執筆時点の情報は以下の通りです。

銘柄番号銘柄名時価総額
(百万円)
株価売上高
(百万円)
当期純利益
(百万円)
売上高成長率
(%)
PSRPER
3915エン・ジャパン153,3743,08541,5433,741-26.9%3.741.0
出典:株探の情報から作成

利益が定常的に出ている企業においてはPERがバリュエーションを決める要素かと思いますが、PER・PSRそれぞれの指標を使ってi-Plugの理論株価を算出します。

  • PER(41倍)でのバリュエーション:2,109円
  • PSR(3.7倍)でのバリュエーション:2,092円

上記水準は公募価格を下回るものでした。
セカンダリー目線としてはかなりネガティブになると思います。

終わりに

i-Plugのプライマリーとセカンダリーの戦略をどうするべきか?をまとめていきます。

  • プライマリー:
    • オファリング・レシオが低い水準であることから初値は暴騰する
    • ロックアップ条件が緩い点は若干ネガティブかもしれない
    • 参考:やさしいIPOというサイトでは約2.5倍の値が付くと予想されているようです。
  • セカンダリー:
    • プライマリーの評価通り、初値が暴騰するためセカンダリーとしてはネガティブ
    • ロックアップが絞れていないのでその点もネガティブ
    • 理論株価的には公募価格以下なのでその値に収束するのではないか
    • さらに本決算は計画を達成できないリスクが高いためさらなるダウンサイドの評価となりそう

ということで、最後にまとめておきます。

この記事の結論
  • i-Plugは学生と企業を結ぶマッチングプラットフォームを提供するビジネス(成果報酬型)
  • プライマリー目線では公募価格の2.5倍程度と予想されている
  • セカンダリー目線ではポジティブな点は特に無く見送ったほうが良い

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